午後、ちょっとお茶休憩...☕️の時に
なんとなく録画リストをチェックして
アイヌという文字に反応して『情熱大陸』をつけてみた。
木彫家 貝澤徹さんの回だった。
人気番組故、ご覧になった方も多いかも。
なんとなくつけたつもりが
途中から一気に引き込まれた。
超人気漫画『ゴールデンカムイ』(知らなかった🙇)の
舞台が北海道 樺太で、主人公とアイヌの少女との
交流も描かれ、アイヌの文化が注目されているらしい。
もちろん、それだけが理由ではないだろうけれど。
木彫家 貝澤徹さん
還暦を過ぎた方に失礼かもしれないが
とても可愛らしく笑う方。
本当に気持ち良く笑われるので
見ているだけでこちらまで気分が軽くなる感じがした。
一方、作品が大英博物館に常設展示されているほどの
世界的な木彫家。
アイヌ発信拠点としての
ウポポイ(=アイヌ文化共生象徴空間)開業にあたり
国から新作のオファーを受け、創り上げた
大作 火の神 "アペフチ カムイ"
創作に向き合う姿と葛藤に引き込まれたのだった。
コロナ禍の影響で、ウポポイ開業延期のニュース。
最大の関心事ではあったはずだが
その結果を知った直後も、粛々と創作に打ち込む。
ナレーターがこう語る。
" いかなる試練も抗わず受け入れる
それがアイヌの心 "
創作を通じての、貝澤徹さんの
カムイ(神様)への畏敬・畏怖の念 も
痛いほど感じられた。
それも、まさしくアイヌの心なのだろう。
番組の最後
収録後に連絡を取った際
貝澤さんが教えてくれたというアイヌの言葉
" カントオロワ ヤクサクノ
アランケプ シネプカイサム "
天から役割なしに降ろされたものはなし
という意味だと。
「だから僕は僕なりの役割でやっていくし
いろいろ感謝して
あれを作ってから原点に戻ろうと思って
マキリを制作しております。」
淡々と、粛々と、自分の役割を
目の前のことをやっていく...
大きな大きなものを背負っている人が
すべて承知の上で、笑っている...
そして、自分のなすべきことに打ち込んでいる...
かっこいいなぁと心から思った。
子どもの頃、小学校3年生の頃だったかな。
夏休みに家族旅行で北海道へ行った。
アイヌの民族衣装で写真を撮ったことを覚えている。
アイヌ独特の柄の(今風に言えば)チュニックを
東京に帰ってきてからも着ていたことを思い出した。
そういえば、応接間には
木彫りの対の人形と、鮭を加えた木彫りの熊も
飾られていた。
両親は何を思って
アイヌの文化に触れる機会を作ってくれたのだろう?
当時は わからなかったけれど
今こうして、『アイヌ』というワードは
私の中に、たしかに残っていた。
だから、それに反応してこの番組を見ることができて
貝澤さんの語る言葉とその姿はとても響くものだった。
何か意図があったかどうかはわからないけれど
その昔、連れて行ってくれてありがとう☺️